Kitaland

10代で札幌に移住して気づいたら30代半ばになっていました

北海道を直撃した激甚災害台風10号の爪痕~崩落した日勝峠の復旧は2017年の秋となる見通し~

2016年秋、北海道を直撃した台風10号の爪痕を振り返る

北海道を愛する者として、2016年の8月末に北海道を襲った台風10号の衝撃は深く記憶に刻まれました。北海道に移住してから12年が経つが、自然の風物を中心に、温泉、風景写真、山の幸、海の幸・・・と多岐にわたって恩恵をもたらしてくれるこの土地への感謝の気持ちは年月を経るごとに深まるばかりで、同時に、並々ならぬ愛着を覚えるようになっています。しかしその分だけ、台風10号が北海道を直撃し、農家や集落が打撃を受けたことは自分にとって衝撃的事実となりました。

激甚指定はされたがあまり知られていない4台風による被害状況

2016年の台風7号、9号、10号、11号がまとめて激甚災害指定をされたようです。ここまで来たかと思ったと同時に、それほど大きく報道されてはいないなぁと感じたのが自分の正直な感想です。ニュースで見ましたが、スイートコーン工場も、事実上のイ営業停止を余儀なくされたようです。この工場、全国の75%のシェアを誇っていたようなので、かなり大きなことではないと思います。

日勝峠の復旧は2017年秋の予定

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http://logistics.jp/media/2016/09/05/1028

特に衝撃的だったのは日勝峠崩落のニュースです。日勝峠は人生で一度だけ通ったことがありますが、道は結構うねっていて、霧がかっていたというイメージです。トラックの運転手さんが多かったので、プロの運転手さんもかなり利用していた経路だと思われます。迂回路としては道東自動車道がありますが、業者さんにしてみれば、かなりのコストアップかと思われます。

被害状況は調べるとたくさん出てきますが、復旧は公式発表では、どうやら来秋で確定したようです。復旧時期は以外と報道されていません。

道東道占冠から十勝清水間の無料措置は現在も続いています(2016年12月6日現在)

札幌から帯広方面へ旅行に行く際に欠かせないのが国道274号線か、道東道です。

下道で行くには国道274線をひたすら進んでいくのが良いですが、現状では日勝峠で行き詰ってしまいます。

そこで利用したいのが、道東道占冠から十勝清水までの高速道路です。現在、迂回路用道路として無料で開放されていますが、この措置は国道274号線が復旧するまでは続けてくれるそうです。

主に、道東在住者のための措置かと思いますが、旅行者も利用はできるはずです。下道をゆっくり楽しみたいという方には残念ですが、もともと日勝峠は運転しづらいということもありますので、救済措置を利用しても良いと思います。

風評被害で苦しんだ十勝川温泉

モール温泉で有名な十勝川温泉を中心に、かなりの宿が風評被害にあったようです。

キャンセルは約30000件にものぼったそうで、「十勝川が氾濫した」「温泉がつかいものにならない」などの根拠もない噂が流布してしまったとのことでした。

現在は通常通り営業できている宿が大半のようです。

http://mainichi.jp/articles/20160919/ddr/001/040/003000c

ちなみに十勝温泉は私の大好きな温泉街の一つです。そもそも帯広方面はモール温泉が多く、街中にもお湯が沸いているという地域ですので、温泉を求める人には欠かすことができません。温泉の湧出に影響がなくて本当によかったです。

なぜこの時期に台風10号の爪痕を振り返るのか

熊本の地震被害のニュースを見たときに、以前とは違ってリアリティを感じている自分がいました。皮肉なものですが、おそらくそのきっかけとなったのが台風10号の被害です。私は想像力が豊かな人間ではないので、遠くの出来事をリアルに感じる力が足りません。ですが今回大好きな北海道が被害にあったのをきっかけに、観光と地域の協力な結びつきを実感しました。旅行で訪れた地域が痛い目を見るのは悲しいと思えるようになりました。

また、メディアの報道はどうしても「旬なもの」に限定されてしまいがちです。もしかしたらリンクを張っている新聞社等の記事もリンク切れになってしまう可能性が十分にあります。

 

ですが、ブログというメディアでは、読んでくれる人さえいれば、いつでも人々の目に触れることができます。自分の意見を周囲に押し付けるはおこがましいような気もしますが、このブログには北海道の旅行記や北海道旅行のローカル情報を求めてきてくれる方もいるようですので、記録としました。

 

今、旅行好きな人々にできることは何か

私はこのあたりに関しては非常にあっけらかんな発想を持っています。その土地の人の「痛みを知る」とか「分ろうとする」というのは、自分がそこまで高尚なレベルに達してはいませんので、あまり好きではありません。その土地でわざわざ高いお宿に泊まろうとか、無理にお金を落とそうというのもあまり得意ではありません。おそらくこれまで通り、格安でその土地の文化や食べ物、温泉など、いわゆる風俗に触れていこうというスタンスは変わらないと思います。

ただ、したいと思えることは、旅行で訪れる土地の先々には人がいて、そこに「感謝」したいということかもしれません。

そんな感じでこの旅ブログも続けていきたいと思っています。

 

ちなみに「鉄道員(ぽっぽや)」ロケ地で有名な幾寅駅はこの台風では無事でした。

ただし、廃線の危機に瀕しています。いまだに『鉄道員(ぽっぽや)』ファンの間では聖地なのですがね。


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