大人の見学旅行記

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札幌の老舗ラーメン店『三代目月見軒』本店の事実とおすすめの店舗(北34条店)*2017年2月19日更新

札幌歴が長い人にとっての月見軒本店は『北34条店』です

*2017年2月19日更新

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私はこのお店に対しては思い入れがありますので、もしかしたら表現が辛口になるかもしれません。その際はご了承ください。

というのも、いつからかは定かではありませんが、ある日突然札幌市白石区に『月見軒本店』を名乗るお店が登場したからです。

 

私は月見軒本店(北郷店)が出来る前から月見軒本店(北34条店)に通っていました

何だか謎かけのようなタイトルですが、事実なのです。ある日突然札幌市白石区(北郷)に月見軒本店を名乗るお店が出来たと聞き、十数年前から北34条店に通っている身としては、まさに寝耳に水でした。北34条店、および系列店の札幌駅前店の店員さんに聞いても、妙に歯切れが悪く、どういうことなのかよくわかりませんでした。

yahooやgoogleで調べても、下記のようなサイトはでてくるものの、なかなか真相にたどり着けません。「札幌月見軒 本店 どっち」「札幌月見軒 北34 北郷」などと当時は結構検索をかけましたが、真実にたどり着けませんでした。

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

 

それから北34条店や札幌駅北口店に通うこと数年。ある日、少しほろ酔い気分で店員さんに(札幌駅北口店)、本店を名乗るお店が札幌市内にいくつかあることについて尋ねたら、少しだけ答えをもらうことができました。その際も非常に歯切れが悪く、はっきりとしたもの言いではありませんでしたが、どうやら「お土産ラーメン」、「委託会社」、「東京」などという言葉がキーワードなようです。歯切れは悪かったものの(今思えば、言いたくても言えなかったのですね)、

「月見軒北34条店と札幌駅北口店について、北郷店は一切関係ありません」というのは事実のようです。また、同様の質問を北34条本店さんに聞いた時は答えてくれませんでしたので、基本的には質問は控えた方がよさそうです。

ただ、断定的な物言いではありませんでしたが、要約すると、もともと『三代目月見軒本店』があったのですが、そこがお土産ラーメンをお願いした会社があったそうです。そのお店が「三代目月見軒本店」という商標について先手を打ったというのが真実なようです。それを匂わせる発言はありましたが、定かではない情報について、断定的に書くわけにはいきませんので、推測にとどめておきます。ですが、「ウチも困ってるんです・・・」という発言からも、名前について商標権が絡んでいるという考えは濃厚かと思います。

 

さらに個人的な感想ですが、月見軒の北郷店は広告戦略が非常に上手です。検索をかけても上位に出てくるのは北郷店ですし、ホームページではご丁寧に月見軒の歴史まで分かりやすく載せています。さも老舗のような感じがしますが・・・。昭和33年創業の割に、店舗の移動の歴史も載っていませんね・・・。

月見軒北郷店のオープンは2002年である

食べログの情報によると、北郷店のオープンは2002年なんですよね・・・それに対して北34条店は1958年なんです・・・。どちらが老舗と言えるのか。ちなみに札幌駅北口店は2007年と記載がありますが、その前から北口に店舗があり、そこから今の店舗へと移動した歴史があるはずです。

ラーメン店のお家騒動か何かわかりませんが、私の願いは昔から通っているラーメン店の味が変わらず、閉店に追い込まれないことを願うばかりです。

商標裁判とその結果について

*2017年2月19日追記

さらに調べを重ねてみると、札幌市に同名の店舗が複数あることについては商標を巡っての裁判の判決が出ていることがわかりました。下記リンク、「知的財産判例データベース」を詳しく追っていくと真実にたどり着くことができます。

知的財産判例データベース

たどり着いたPDFファイルの一番上には、でかでかと二つの文があります。

 

                   主文

1 原告らの請求をいずれも棄却する。

2 訴訟費用は原告らの負担とする。

 

負けてしまったのですね・・・悔しい。

さらに詳しく見てみましょう。

第2 事案の概要 本件は,商標登録出願に対する拒絶査定不服審判請求を不成立とした審決の取消 訴訟である。争点は,本願商標が商標法4条1項10号所定の商標に該当するか否 か,すなわち,①引用商標の周知性に係る識別の対象(引用商標は,原告ら,被告 補助参加人いずれの業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識さ れているか。)及び②商標法4条1項10号適用の可否(原告らによる本願商標の 使用等に関する被告補助参加人の認識を理由に商標法4条1項10号を適用するこ とが許されないか。)である。 1 特許庁における手続の経緯 原告アイズは,平成23年8月30日,下記本願商標につき商標登録出願(商願 2011-65670号)をしたが(乙1,丙2。以下「本件出願」という。), 平成24年7月13日,拒絶査定を受けた。 この間,原告月見軒は,本件出願により生じた権利の2分の1を原告アイズから 譲り受け,同年3月13日,特許庁長官に対し,「【承継人】原告月見軒 【持分】 1/2」として出願人名義変更届を提出した。 原告らは,同年10月12日,拒絶査定に対する不服の審判請求をした(不服2 012-21455号)。 - 3 - 特許庁は,平成25年10月30日,「本件審判の請求は,成り立たない。」と の審決(以下「本件審決」という。)をし,その謄本は,同年11月20日に原告 らに送達された。

要点だけかいつまんで記述すると、

 

  • 原告アイズ(現札幌駅北口店)が「三代目月見軒」の商標に対して訴えた。
  • 原告アイズと合わせて月見軒合同会社もその訴えの権利の半分を得た。(月見軒合同会社=創業者関係の人々で立ち上げた合同会社)。
  • 特許庁は出願を却下した。

 

簡単に書くとこんな感じです。

月見軒(北郷店)経営者と北34条店経営者、札幌駅北口店経営者の関係は?

こんな部分があったので引用します。

(3) 原告らと被告補助参加人との関係 原告らはそれぞれ,被告補助参加人とは名称及び住所を異にし,他人である。

 

なんだ他人どうしのいざこざか・・・と思うなかれ!よくよく読むと、彼らにはもっと深い関係がありました。

 

昭和33年にAが札幌市中央区内においてラーメン店「月見軒」を創業し,昭和 40年に同人の長男であるBが同店を承継したが,昭和45年に閉店した。 その約20年余り後,Bは,甥のCのみに屋号「月見軒」の使用を許諾し,同人 がラーメン店「三代目月見軒」を開業した。現在,Cの実兄Dの子である原告月見 軒代表者が,同店ののれんを継承している。他方,原告アイズも,創業者一族から のれん分けを受け,平成15年5月頃からラーメン店「三代目月見軒」札幌駅北口 店(以下「札幌駅北口店」という。)の営業に当たってきた。

つまり、暖簾に関していえば月見軒北34条店が正規の継承者、札幌駅北口店が暖簾分けを受けた店舗、になるわけですね。

じゃあ北郷にある店舗はいったい何なんだ・・・!!

 

イ 被告補助参加人がラーメン店「三代目月見軒」の営業を譲り受けた事実 はなく,被告補助参加人は,Dを通じて,Cから,同人の営業を示す「三代目月見 軒」の名称の使用料を支払うという条件の下,ラーメン店「三代目月見軒」の催事 の業務や土産販売等の営業活動の一部を委託されていたにすぎない。 (ア) 被告補助参加人は,営業譲渡を立証する書証として,平成15年7 月1日付け「ラーメン専門 三代目月見軒 代表D」名義の被告補助参加人宛て領 収証(丙5)を提出しているが,Dは,平成14年5月頃から平成17年9月にか けて数か月おきに入退院を繰り返していた上,平成15年7月1日当時は精神疾患 のために入院する直前であったことに鑑みると,その意思能力には疑義があり,上 記領収証の真正は疑わしい。

引用をまとめると、

被告補助参加人=現北郷店は、お土産ラーメンなどの業務委託を請け負っていた人物。

被告参加人は経営に携わっていた証拠として「領収証」を主張するが、その頃の代表者は精神疾患に陥っていたため、領収書の存在自体が疑わしい。

こんな感じでしょうか。そもそも領収証が証拠になるのか・・・。この辺はいかにもどろどろとした印象を受けます。とりあえず、赤の他人ではなく、ラーメン店vsお土産請負業者ということがわかりました。これだけならまだ良いのですが、お土産請負業者が、直営店の経営者だと主張してきたことに関しては正直びっくりしました。

 

また,被告補助参加人は,ラーメン店「三代目月見軒」の営業を譲 り受けた平成15年以降,札幌市北区内の本店を直営していた旨主張するが,同店 の営業に係る利益の分配を受けた事実はない。しかも,被告補助参加人は,突然, 平成24年6月15日に札幌市白石区内においてラーメン店を開き,同店を「三代 目月見軒本店」としてホームページで紹介しているところ,これは,上記直営の事 - 7 - 実が存しないことを原告らから指摘され,上記主張とつじつまを合わせるための行 動とみることができる。これらの事実に鑑みれば,被告補助参加人が本店の経営に 関与していた時期があったとしても,その間も「三代目月見軒」の商標を使用して いたのは,原告ら及びその法人成り前にラーメン店「三代目月見軒」の経営に携わ っていたC,D及び原告月見軒代表者のみである。

 

「突然, 平成24年6月15日に札幌市白石区内においてラーメン店を開き,同店を「三代 目月見軒本店」としてホームページで紹介しているところ,これは,上記直営の事 - 7 - 実が存しないことを原告らから指摘され,」

ここの部分が重要かと思います。つまり、我々消費者の観点から見ると、

北郷店は「本店」を名乗るために、「月見軒」の商標をとるために作られた店舗だ

ということがわかります。もちろんこの後の記述から、原告側のこうした主張は棄却されるわけですが、はっきり言って消費者側としてはそのあたりの理由はあまり気にならない・・・はっきり言えば、味に関しては北郷店でなく、北34条店、札幌駅北口店がきちんとした暖簾を継承もしくは暖簾分けをした店舗だということがわかります。

まとめ

月見軒北郷店=直営店が業務委託していたお土産店が創ったラーメン店

(ただし商標権争いには勝利)

月見軒北34条店=暖簾の正式継承店

月見軒北口店=暖簾分けをしたお店

 

 こういうことになりますね。

ちなみになぜ北34条店や北口店は負けてしまったのか。

なんでも、この2店舗が訴える前から、じゃらんをはじめとするメディアにたくさん出ていたし、一時期は一緒に仕事をしていただけでなく、全国にわたって「月見軒」を広めた会社だから、商標としては認められる。みたいな判決でした。さらに気になる方は記事末にあるリンクをご参照ください。

 

広めようが何しようが・・・所詮はおみやげラーメンの会社じゃないか!と突っ込みを入れたくなりますが・・・まぁ、日本は法治国家なので仕方ないですね・・・。とりあえずきちんと伝承された味を楽しみたい方は、「月見軒北34条店」か「月見軒札幌駅北口店」へ行くことを、個人としてはおすすめします。

 

 *本記事に関しては、知的財産凡例データベース(知的財産判例データベース)およびそのPDFファイ(http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/312/084312_hanrei.pdf)を参考にしています。事実に間違い等がございましたら修正いたしますので、コメント欄等でお知らせください。

月見軒本店(北34条店)の麺は縮れ麺であり、定評があるのは味噌と塩です

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味噌と塩に関してはとても定評があります。しかし私の一番のお気に入りは醤油味です(笑)。

鳥ガラが効いていて、縮れ麺との相性が抜群です。

味噌味は少しピリッとくる感じ、

塩味は醤油と味が似ている感じの塩です。塩味のスープは澄んでいて、芸術性すら感じます。

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スープはこんな感じです。

チャーハンもかなりの人気メニューです

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ぱらぱらしていて、通常のラーメン店よりもぎとぎとした感じが少ないチャーハンです。それなりに油は使っていると思いますが、一度食べたらとまりません。

醤油ラーメン650円、チャーハン650円と良心的お値段です。

地下鉄からも徒歩圏内なので、札幌市内の方に限らず北海道旅行の際には是非ともおすすめできるお店です。

変わらない札幌ラーメンを味わうことのできるお店です。

 

 *本記事に関しては、知的財産凡例データベース(知的財産判例データベース)およびそのPDFファイ(http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/312/084312_hanrei.pdf)を参考にしています。事実に間違い等がございましたら修正いたしますので、コメント欄等でお知らせください。

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